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「」に対する検索結果が312件見つかりました

  • 鈴木舞 鈴木千琴 "hermanas" en GARLOCHÍ

    (viernes, 22 de noviembre 2024)   フラメンコスタジオ "hermanas" (エルマナス)の講師として指導や舞踊活動を行う鈴木舞さん・千琴さん姉妹による、4年ぶりとなるガルロチでのライブが開催されます。 共に日本フラメンコ協会主催の新人公演奨励賞を始め数々の受賞歴に輝く、二人のダンサーによる素晴らしい共演をお楽しみください! [日時] 2024年12月15日(日) 18時開場/19時開演 [会場] Show レストラン ガルロチ (東京・JR新宿駅徒歩5分 伊勢丹会館6F) [出演] バイレ:鈴木舞 鈴木千琴 カンテ:大渕博光 有田圭輔 ギター:山﨑まさし 尾藤大介 [チャージ] 全席指定6,000円 (1ドリンク&タパス付) [予約/問] フラメンコスタジオ”hermanas”(エルマナス) Email  hermanas.yoyaku@gmail.com ======

  • スペイン国立バレエ団 日本公演開幕!

    (jueves, 21 de noviembre 2024) 去る17日の富山公演を皮切りに開幕した、スペイン国立バレエ団の東京公演が開幕しました! 昨日の夜公演に先立ち、直前リハーサルの様子をお届けします。 作品の流れやフォーメーション、照明など細部まで指示が入り、最終チェックにも熱が入ります。 各回とも当日券あります。 (開演の1時間前から発売予定) 総勢80名超のカンパニーによるスペイン舞踊の美しさに満ちた感動の舞台。 日常を忘れさせる至福の時間を、ぜひ劇場でお楽しみください! 東京公演に続いて、名古屋、兵庫でも上演されます。 2024年11月20(水)〜24日(日) 東京文化会館 大ホール(上野) 11月20日(水) 19時開演  Aプログラム 11月21日(木) 15時開演  Aプログラム 11月21日(木) 18時30分開演 Aプログラム 11月23日(土祝)13時開演  Bプログラム 11月23日(土祝)16時30分開演 Bプログラム 11月24日(日) 13時開演  Bプログラム *計6公演(Aプロ3公演・Bプロ3公演) 【全国公演】 11/17(日)14:00 オーバード・ホール(富山) 11/27(水)  18:30 フォレストホール(名古屋) 11/29(金)  14:00 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(兵庫) ======

  • 特集:スペイン国立バレエ団2024年日本公演

    ココが見どころ! (domingo, 20 de octubre 2024)   来月にいよいよ開幕を迎えるスペイン国立バレエ団2024年日本公演。 実に6年ぶりとなる今回の来日公演の見どころを、当サイトのWEBマガジンで連載中のスペインニュースやアーティスト名鑑でもおなじみ、フラメンコ研究家の志風恭子さんにたっぷり解説していただきました。   ◆『スペイン国立バレエ団2024年日本公演』の日程&チケット情報は こちらをチェック!   文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze   華やかで美しいフラメンコとスペイン舞踊を心ゆくまで楽しもう    世界でも稀な、最高に華やかで美しい舞台をみせてくれるスペイン国立バレエ団が6年ぶりに来日します。フラメンコファンはもちろん、バレエファンやスペイン音楽ファン、そしてミュージカルファンも満足すること間違いない舞台が、来月いよいよ開幕です。  7月に自身の舞踊団を率いて来日したアントニオ・ナハーロの後を継いで芸術監督に就任したのはルベン・オルモ。フラメンコのメッカ、セビージャ出身。18歳から4年間、国立バレエ団で主役をも踊るなど活躍後、自らの舞踊団を創立。その後アンダルシア舞踊団の監督としても素晴らしい作品の数々を世に送り出してきました。ルベン監督の就任以降、最も力を入れてきたのがフラメンコだと言います。  スペイン国立バレエ団はスペイン舞踊専門のバレエ団です。バレエという言葉からクラシックバレエを想像しがちですが、スペイン語では、舞踊団や物語性のある舞踊作品のことも、バレエと呼ぶのです。スペイン舞踊は、フラメンコだけではなく、古典舞踊エスクエラ・ボレーラ、スペイン各地に伝わる民族舞踊、それらの要素を取り入れたダンサ・エスティリサーダ、と大きく分けて4つのジャンルの舞踊があります。そのすべてを完璧にこなすための日々の努力は欠かせません。国内、海外を問わず、公演中でも、舞台上で公演前のバレエのクラスは毎日行われています。 https://youtu.be/UGQGGjNpmZ0 https://youtu.be/KOpX-jCC7EU    その言葉を裏付けるように、今回の日本公演では、第一部がフラメンコ以外のスペイン舞踊の小品集、そして休憩を挟んだ第二部はフラメンコ作品となっています。さらに東京だけでなく、富山、名古屋、兵庫でも上演されるAプログラムでは、フラメンコ作品のためだけのゲスト・ダンサーも登場します。日本初演の作品もあるので、古くからのフラメンコファンも、新しいファンも共に満足できるのではないかと思います。   ・Aプログラムの見どころ ・Bプログラムの見どころ    Aプログラム  様々な世代ヘネラシオンの振付作品で構成されたのがこのプログラム。  オープニングを飾るのは 『リトモス』 。1984年初演と言いますから今から40年前の作品で、アントニオ・カナーレスやハビエル・ラトーレ、ホアキン・コルテスなど、国立に在籍したダンサーならほとんど誰もが踊ったことがあるだろう作品。男性はスペイン伝統の衣装トラへ・コルト、女性もそのデザインに準じたような胸のところで切り替えのある、回転で美しく広がる衣装。  ホセ・ニエトの印象的な音楽、アルベルト・ロルカの優雅かつダイナミックな振り付け。時を経ても決して古臭くなることのない名作です。 Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   https://youtu.be/G9wNcno5ZGM?si=cMET73BPbY_MYbR4    続いて上演されるのはスペイン舞踊の今を象徴される作品。今回は二作品が日替わりで上演されますが、どちらも2022年9月にマドリード初演された、女性ダンサーがピアノの生伴奏で一人で踊るものです。コンテンポラリーダンサーでありながらフラメンコ/スペイン舞踊の造詣も深い、アントニオ・ルス振付の 『パストレーラ 』では第一舞踊手インマクラーダ・サロモンの伸びやかな表現に、 Ballet Nacional de España©︎ María Alperi   ルベン・オルモ監督振付の 『ハカランダ』 では、コンテンポラリーアートのような、一風変わった衣装の時と、それを脱ぎ捨てた後の、飛び跳ねるような表現の対比に注目したいところです。弾けるように踊るデボラ・マルティネスが素晴らしいです。 Ballet Nacional de España©︎ Fernando Marcos    そしてもう一作品、アントニオ・ルイス・ソレール、日本ではグラン・アントニオの名で知られる、スペイン舞踊の歴史最大のスターで功労者の振付による、サラサーテのサパテアードも踊られます。フラメンコ舞踊の大きな特徴である、足技により靴音を高く鳴らせて踊ることをサパテアードといいますが、その技術、舞踊にインスパイアされてチゴイネルワイゼンで知られるスペインの作曲家サラサーテが作曲、発表されました。音楽とシンクロする超絶足技。スペイン舞踊の粋を堪能してください。 Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   https://youtu.be/ctKfqljimpY?si=1kp5n5iBu8n4QEcD    第一部の最後を飾るのは、ラヴェルの 『ボレロ』 。今回は、スペイン国立といえば、のホセ・グラネーロの振付で帰ってきます。  アール・デコ調のデザインの鏡、魔法のように現れては消える踊り手たち。ソロで、パレハで、 Ballet Nacional de España©︎ Yuki Omori   群舞で、 Ballet Nacional de España©︎ Yuki Omori   寄せては返す波のような音楽をスペイン舞踊の技術を駆使して描いたこの名作は1987年フランス、ボルドーで初演。日本公演でも定番として長年上演されてきたこの作品が再び、日本に帰ってくるのです。スペインでは今はほとんど上演されていないこの作品を観ることができるのはうれしい限りです。 Ballet Nacional de España©︎ Yuki Omori   https://youtu.be/Ud6YaRPm1l4?si=bTKoQS6ennebp3J6    第二部は1996年にアントニオ・カナーレスが振り付けた 『グリト』 。 Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos    以前も日本で上演されたことのあるフラメンコ作品ですが、ルベン監督就任後、以前はなかったティエントを演目に加え、また音楽でもコーラスを加えるなど、ブラッシュアップ。さらに今回は、カナーレス舞踊団で長年活躍したポル・バケーロとモニカ・フェルナンデス、 Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   日本にも何度もやってきているエル・フンコ Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   という三人のフラメンコのスペシャリストもゲスト出演し、いつものスペイン国立とは一味違った舞台を見せてくれることでしょう。  もちろん、国立バレエ生え抜きのプリンシパル、セビージャ出身フランシスコ・ベラスコ( *今回は来日しませんでした。11月21日追記 )や、 Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   第一舞踊手、マラガ出身のホセ・マヌエル・ベニテス Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   若手のノエリア・ルイス Ballet Nacional de España©︎ Merche Burgos   ら、国立バレエのメンバーも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれること間違いなしです。   こちらのビデオは古いバージョン https://youtu.be/J5_l4ZVaHl0?si=1Axsl85d5MavNssl Aプログラム、2022年マドリード公演のプロモーションビデオがあったのでこちらも貼っておきますね。 https://youtu.be/-YpZU9ZbPPE?si=6Q4Yye0LhJHD3BE0   Bプログラム  こちらは2020年3月ヘレスのフェスティバルで、ルベン・オルモ監督が就任後初の作品として上演された意欲作。ボレーラ、エスティリサーダ、フラメンコと、スペイン舞踊の各ジャンル、それぞれの醍醐味を余すことなく伝える素晴らしいプログラムです。初演直後に世界的なパンデミックのため、バレエ団も一時活動できなくなってしまいましたが、こうして日本で観ることができる喜びは計り知れません。    最初の演目は 『インボカシオン・ボレーラ』 。ルベン・オルモ監督振付のエスクエラ・ボレーラの作品です。 Ballet Nacional de España©︎ Ana Palma    エスクエラ・ボレーラは踵のあるフラメンコシューズではなく、バレエシューズ(つま先立ちをするトゥシューズではありません)で踊られるのが特徴で、回転や跳躍など、クラシックバレエのテクニックと共通するところも多いです。 Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó    クラシックバレエにない技術としてはカスタネットがありますね。また独特の構えもクラシックバレエとは違います。この作品でも回転、跳躍に加え、カスタネットも含めた超絶技を堪能してください。伝統的な古典舞踊をそのまま、ではなく、現代的に洗練させて見せています。 Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó   プロモーションビデオ https://youtu.be/1B7VKJd-Lz0?si=5PmJ_HfqMCIKhhzc  続く 『ハウレーニャ』 はソロ作品。初演ではルベン監督自らが踊りましたが、現在ではバレエ団の第一舞踊手インマクラーダ・サロモン、ホセ・マヌエル・ベニテスがダブルキャストで踊っています。ボレーラやエスティリサーダ、フラメンコと共にコンテンポラリーダンス的な要素もあり、現代スペイン舞踊を象徴するような小品です。 初演でルベン監督が踊っています。Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó https://youtu.be/o3FThWx1UtE?si=HeSFJ0F7Z9QJVop1  『イベリア讃歌』 は前芸術監督、アントニオ・ナハーロの振付による、古き良き時代のスペイン舞踊へのオマージュのような作品。 Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó    スペイン舞踊の歴史上、最も重要な舞踊家の一人であるグラン・アントニオのために作曲されたオーケストラ曲で、マントや帽子、カスタネットなど伝統的な小道具を使いつつ、現代的な見せ方も駆使してスペイン舞踊ならではの美を堪能させてくれます。 Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó   Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó   https://youtu.be/dw53r8m7d6w?si=2oWfa--Te5Zbt42j    そして第二部の 『フラメンコ組曲〜マリオ・マジャに捧ぐ』 は、ベテランのフラメンコファンには懐かしいマリオ・マジャが1994年創立、当時監督を務めていたアンダルシア舞踊団のために振り付けた作品をベースに、かつて同舞踊団に在籍したラファエラ・カラスコ(『ロマンセ』)とイサベル・バジョン(『タラント』)の振付も加えた作品。  フラメンコらしさにあふれ、マリオを、マリオの振付を知っている人なら、おおっと感動すること間違い無いだけでなく、新しいファンも、そのコンパス感覚に唸らざるを得ないだろうと思います。とにかくかっこいい。 Ballet Nacional de España©︎Ana Palma Ballet Nacional de España©︎Ana Palma  Ballet Nacional de España©︎Ana Palma   マリオの振付だけでなく、日本人フラメンコにもお馴染みのマノロ・マリンの振付もありますよ。 Ballet Nacional de España©︎Javier Fergó   華やかなフィナーレに包まれて幸せな気分で家路につけること間違いありません。 Ballet Nacional de España©︎ Javier Fergó   https://youtu.be/ZoVRp4gcXIY?si=xwS7WNKt4dpMaYbs   Bプログラムの3年前の地方公演の様子のビデオです https://youtu.be/uouKj6eumis?si=y-GA_pGDz8FFy-Uy  いかがでしょうか。華やかで活気に満ちた唯一無比のカンパニー、ダイナミックかつ繊細、優美かつ情熱的、迫力のある彼らの舞台を見逃す手はありません。   ◆『スペイン国立バレエ団2024年日本公演』の日程&チケット情報は こちらをチェック!   【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。   ======

  • Antonio Rey 2024年 来日公演

    (domingo, 10 de noviembre 2024) スペイン五大フラメンコ ギターコンクールを全制覇し、スペイン国民栄誉賞、ラテングラミー賞(2020 年)を受賞した当代最高峰のフラメンコ ギタリストと称されるアントニオ・レイが、グラミー受賞後初来日公演をします。 本年度ラテングラミー賞にノミネート中の新譜 "Historias de un Flamenco"のタイトルを冠したこのツアーは東京・大阪・京都・和歌山で開催され、ツアーメンバーとしてギター・フルートに田中竜太さん、カホンに坂本弘輝さんが参加します。 【ツアー日程】   ● タブラオ ライブ 11/27(水) 西日暮里 ALHAMBRA https://ameblo.jp/antoniorey/entry-12866805780.html ● 東京公演 12/4(水) すみだトリフォニーホール小ホール  https://www.confetti-web.com/events/3032   ● 大阪公演 12/11(水) 伽琉駝門カフェ https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02snvd31sww31.html   ● 京都公演 12/13(金) 都雅都雅 http://togatoga.jp/   ● 和歌山公演 12/19(木) 12/20(金) 和歌山城ホール小ホール  https://www.confetti-web.com/events/3034 【アントニオ・レイ プロフィール】 1981 年にスペイン マドリッドで生まれ、10 歳の頃から父親トニー・レイに付き添ってアーティストとしてのキャリアをスタートしました。メキシコのさまざまなタブラオ(フラメンコを見せるレストラン)で活躍し数年後 15 歳 のとき舞踊家の小松原庸子から依頼されて日本ツアーに参加しました。その後 1 年間日本のタブラオで仕事をしたため日本通として知られています。 18 歳でアントニオ・カナレス・カンパニーに入団し、その後NEW スパニッシュ・バレエ団のショー「Gallo de pel ea」の音楽を担当。アンヘル・ロハスとカルロス・ロドリゲスによって 1996 年に設立されたカンパニー作品「Ro meo y Julieta ロメオとジュリエット」にも参加しています。 映画監督カルロス・サウラの作品「フラメンコ・オイ」や名門舞踊家ファルキート・カンパニーのさまざまな作品の音楽監督を務めました。 アントニオ・レイのギター音楽の特徴はスペイン南部アンダルシアのフラメンコの歌と踊りの伴奏に根ざす伝統の厳格さ、繊細さ、これに表現力豊かで気楽なジャズが出会う。 テクニック、音色の多彩なことは特記すべき点で、ある時は魂を刺激し、また心を落ち着かせます。 2003 Bordon Minero フラメンコギターコンクール優勝 2003 Las Minas de La Union フラメンコギターコンクール優勝  2003 Murcia フラメンコギターコンクール優勝 2003 hospitale de llobregat フラメンコギターコンクール優勝 2004 jerez de la frontera los cernicalos フラメンコギターコンクール優勝  2008 Murcia concurso Nino Ricardo フラメンコギターコンクール優勝 2010 Cordoba フラメンコギターコンクール優勝 2012 Sevilla el giraldillo フラメンコギターコンクール優勝   また、ニーニャ・パストーリ、フアン・ルイス・ゲラ、デヴィッド・バルール、ディエゴ・エル・シガラ、ディエゴ・カラスコ、ヘスス・メンデス、ロサリオ・ラ・トレメンディータなどの数多くのレコーディング(録音)に協力してきました。 2015 年、渋谷オーチャードホールにてラテン・グラミー受賞歌手 Diego el cigala の伴奏。 2017 年、バルセロナ公演、イラン公演、モスクワ公演、メキシコ公演等。 2018 年、新宿Garlochi 招聘公演。 2019 年、新宿Garlochi 招聘公演 、バルセロナ カタルーニャ音楽堂での録画がDVD 発売 2020 年、米国ツアー、メキシコツアー 2024 年、NY カーネギーホールでのパコデルシア追悼公演にアル・ディメオラ等と出演   【CD アルバム ディスコグラフィー】 "traves de ti" 2007年 "colores del fuego" 2011年 EMI  Vicente Amigo , Estrella Morente , Farruquito 参加 "camino al alma" 2013年 Warner Music  Diego el cigala ,Diego Carrasco ,el Morao , Miguel Poveda 参加。 "Dos partes de mi" 2017年 リチャード・ボナ参加。 "Flamenco Sin Fronteras" 2020 年ラテングラミー賞Best Flamenco Album "Historias de un flamenco" 2024 年ラテングラミー賞ノミネート中 ======

  • アーティスト名鑑vol.17

    (miércoles, 20 de noviembre 2024)   スペイン在住30年以上、多数の一流フラメンコ・アーティストらとも親交のあるフラメンコ・ジャーナリスト志風恭子が、歌・踊り・ギターそれぞれの代表的アーティストらのプロフィールをピックアップ。過去の取材で撮影した写真や、チェックしておきたい動画などもご紹介します。   文/志風恭子 Texto por Kyoko Shikaze   *名鑑登場アーティスト一覧は こちらから   マヌエル・デ・ラ・トマサ(カンテ) ダビ・デ・アラアル(ギター) フアン・トマス・デ・ラ・モリア(バイレ) Manuel Georgio Fernández “Manuel de la Tomasa” Sevilla 23-7-1999   マヌエル・デ・ラ・トマサ 本名 マヌエル・ジョルジオ・フェルナンデス 1999年7月23日セビージャ生 2024ビエナルでのリサイタル Achivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León 偉大な巨匠たちが亡くなるたび、カンテは、フラメンコはもうおしまいだ、後に続く者がいない、という声を何度か聞いてきた。が、そんなことは全くない。後を継いでより良くしていく才能は生まれてくる。マヌエル・デ・ラ・トマサはそんな一人。父方は祖父がホセ・デ・ラ・トマサ、曽祖父がピエ・デ・プロモ、曽祖母がトマサ・ソト、高祖父にマヌエル・トーレ、母方の高祖父にはマヌエル・バジェーホという、カンテ界のサラブレッド的血筋。15歳からギターを学び、18歳から歌い始め、地元セビージャはもとより、ヘレス、マドリード、バルセロナ、ビルバオなどスペイン各地のペーニャやフェスティバルで活躍。2024年のビエナルでは、レラ・ソトとともにリサイタルを披露。高く評価された。ナチュラルでムイ・フラメンコ。彼の歌は高祖父たちからの確かなフラメンコの歴史の流れ、歴史や伝統、古いものへの愛と敬意とともに、今を生きる彼ならではの個性を感じさせる。声がいい。声量もある。でもそれより何より感覚がいい。必ず一度は聴いてほしい歌い手だ。祖父譲りのサエタ歌いでもある。 2024ビエナルでダビ・デ・アラアルのリサイタルにゲスト出演 Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León 【動画】 カナルスールでのデビュー当時の映像。伴奏はエル・ペルラ。 https://www.youtube.com/watch?v=Xvxxfa95X8w  2020年セビージャのペーニャ、トーレス・マカレーナでのシギリージャ。伴奏はダビ・デ・アラアル。 https://www.youtube.com/watch?v=iRpJ2qGFQEg David Rodríguez Romero “David de Arahal” Arahal (Sevilla) 2000   ダビ・デ・アラアル 本名ダビ・ロドリゲス・ロメロ 2000年セビージャ生 https://davidarahal.com/ 2024ビエナルでのリサイタルArchivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León 子供の時から知ってるフラメンコ少年少女がいつの間にか立派なアルティスタへと成長し、プロとしても日々、成長していく姿を見せ続けてくれる。そんな幸運をくれた一人がダビ・デ・アラアル。 セビージャ県の、食べるオリーブの栽培が盛んなアラアルは、ウトレーラやモロンにも近い、ニーニャ・デ・ロス・ペイネスゆかりの町。この町育ちの友達のおかげで何度もフェスティバルを見に行ったけれど、そこで知り合ったのが彼、ダビ。まだ小学生だったと思うのだけど、すでに大人顔負けのテクニックでびっくりさせられた。10歳でギターを弾き始め、コルドバの音楽院フラメンコギター専攻卒業。またコルドバのギター・フェスティバルのクルシージョなどで、マノロ・サンルーカルやセラニート、トマティート、ヘラルド・ヌニェス、ラファエル・リケーニらのクラスや助言を受ける。プロとして、マヌエル・デ・ラ・トマサやサンドラ・カラスコらへのカンテ伴奏やアントニオ・カナーレスの舞踊伴奏、またソロ演奏で活躍。2021年発表のデビューアルバム『マルベルデ』はABC紙の同年度トップ5、フラメンコアルバムに選出。2024年には2枚目の『カジェホン・デル・アルテ』、サンドラ・カラスコとの共演の『レコルダンド・ア・マルチェーナ』を発表。同年、第9回マノロ・サンルーカル国際フラメンコ賞のホーベン(若者)部門賞受賞。 ソロだけでなく伴奏もやっていることもあるのか、コンパス感もよく、音を詰め込みすぎず、程よい間合いをおいての繊細で美しい演奏は、唯一無比。若くても自分のビジョンをしっかり持った、素晴らしいギタリストである。   【ビデオ】 最新盤収録曲タランタ『グアルダコチェ』のプロモーションビデオ。地元アラアルのアフィシオナード、グアルダコーチェ駐車係のラファエルに捧げた曲。とても繊細。 https://www.youtube.com/watch?v=oVikUbUH7QQ 2022年、アントニオ・カナーレスのソレアを伴奏。懐かしい、ビエヒンのメロディをダビならではの繊細さで演奏している。 https://www.youtube.com/watch?v=pAog47V1yRw カンテ伴奏、サンドラ・カラスコと。 https://www.youtube.com/watch?v=MzyoIbvTOMM ©︎ Festival de Jerez Esteban Abion   Juan Tomás  Domínguez Cancele Juan Tomás de la Molía Trebujena (Cádiz)23-02-2000   フアン・トマス・デ・ラ・モリア 本名 フアン・トマス・ドミンゲス・カンセラ 2000年2月23日 カディス県トレブヘーナ生   二十代前半の歌い手とギタリストをあげたので、踊り手も、と思ったのだがこれが難しい。若いと思った踊り手もほぼ皆25歳以上。そんな中で、まだ未知数ながら、今、注目の踊り手をあげておこうと思う。 6歳で、ヘレスのペーニャ、ロス・セルニカロスでアナ・マリア・ロペスにフラメンコ舞踊を学び始め、2007年にはカルメン・コルテスの講演に出演。2009年からホセ・ガルバンに師事。カナルスールの番組などに出演。2014年には奨学金を得て、クリスティーナ・ヘーレン財団でハビエル・バロンらに学ぶ。2018年へーレン財団のフラメンココンクールにて優勝。再び、へーレン財団で学ぶ。2019年セビージャのペーニャの舞踊コンクールで、2020年にはヘレスで行われた“フラメンコ・プーロ”コンクールで優勝。そのご褒美として同フェスティバルで2022年最初の作品を発表。同年、アンダルシア舞踊団入団、11月にはコルドバのコンクールで優勝、と、各地のコンクールで頭角を表した彼だが、2024年は、ヘレスのフェスティバルで自らの作品『ベルテブラド』を発表し新人賞を受賞、またマヌエル・リニャンの作品『ムエルタ・デ・アモール』にも出演と、今、最も注目されている踊り手。ブレリアの細かい足取り、リズムなど目を見張るものがある。    【動画】  2022年コルドバのコンクール、ソレア https://www.youtube.com/watch?v=kRqQWL-ckFg 2024年ヘレスのブレリア祭でアレグリアスを。 https://www.youtube.com/watch?v=q6dse7bMgcs 【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。   =======

  • ArtistaЯ ~表現者☆~ ep.11

    ep.11 藤井かおる  Kaoru Fujii (lunes, 18 de noviembre 2024) 写真家・大森有起が、今を輝くフラメンコ・アーティストたちの真の姿を写す かおるちゃんとは30代で知り合いました。 主催者として奔走していたあの頃、 若くして大所帯のクラスを率いる彼女が頼もしく、 どんな時でも賛助してくれました。 気付けば長いお付き合い。 昔も今も頼りになる友人です。 「一番好きな曲」 私が一番最初に好きになったヌメロは "アレグリアス"です。 フラメンコのために上京した1995年、バイトとフラメンコに明け暮れる毎日。 セビジャーナスやファンダンゴのあと最初に習ったのがアレグリアスでした。 とてもワクワクしました! 少しでもフラメンコの勉強をしたかったので色々なCDを買って聞きました。 その時に衝撃を受けたのがチャノ・ロバートのアレグリアスです。 心が掴まれ、揺さぶられた感じ。 その後、師匠 小島章司先生の公演で 1999年にチャノ・ロバートと同じ舞台に立つことができました。 大好きなアレグリアスを生で聞けたこと、そしてその歌で踊れたことは私の宝物です。 ======

  • 鈴木敬子フラメンコリサイタル「VIVIR EN FLAMENCO」

    〜フラメンコに生きる〜 (martes, 10 de septiembre 2024)   高校卒業と同時に渡西してフラメンコを学び、以来40年以上にわたり舞踊活動を続ける鈴木敬子さんが主宰するスタジオ、カデーナ フラメンカの創立30周年を記念してリサイタル公演を上演します。 特別ゲストにはカディス出身でフラメンコギター奏者の怪物と呼ばれるファニ・デ・ラ・イスラを招き、フラメンコの枠を越えて活躍する素晴らしいアーティストらと共に、舞踊と音楽による華やかで情熱溢れる舞台を繰り広げます。 鈴木さんが今一番表現したいことだという、「フラメンコは音楽である」というあたりまえのようであたりまえでない奥深いテーマのもと、キャリアを重ねたからこその進化した今の彼女の全てを注ぎ込んだ舞台を、ぜひ劇場でお楽しみください! *鈴木敬子さんのインタビュー記事は こちらから 鈴木敬子カデーナ フラメンカ 創立30周年記念公演 フラメンコリサイタル 「VIVIR EN FLAMENCO」 〜フラメンコに生きる〜 [日時・会場・料金] 2024年11月22日(金)  開場18:30/開演19:00 草月ホール(東京・赤坂) S席10,000円 A席8,500円 B席5,000円 2024年11月24日(日)  開場12:00/開演13:00 Showレストラン ガルロチ(東京・新宿) S席10,000円(タパスプレート&1ドリンク付) A席7,000円(1ドリンク付) *11/22と11/24の演目は多少異なります。 [出演] バイレ:鈴木敬子 (11/22)岩佐紀子 小池ハルナ 伊藤佳子 高山亜紀子 尾崎俊子 藤岡素子 大塚淳子 関口佳代 チオキ真理 (11/24)武宮博子 吉本昌代 上妻真木 ギター:ファニ・デ・ラ・イスラ(特別ゲスト) カンテ:エル・プラテアオ コーラス パルマ:遠藤郷子 三枝雄輔 バイオリン:平松加奈 パーカッション:海沼正利 ピアノ:進藤陽悟 [主催/予約/問] (有)カデーナフラメンカ TEL.03-5304-3535 URL  https://cadenaflamenca.jp Eメール  reserve@cadenaflamenca.com *予約は上記メールアドレス宛に、以下の内容をご記入の上お申し込みください。 ・名前(フリガナ) ・電話番号 ・希望日(11/22草月ホール、11/24ガルロチ)  *11/24は現在残席わずかです。 ・希望席種・枚数 ・その他メッセージ ◎プロモーションビデオは、テーマ「フラメンコは音楽である」 鈴木敬子さんがこれまで辿ってきた道のりと今回の特別ゲスト“ファニ・デ・ラ・イスラ”の紹介、今回の公演で再演するブレリア・デル・ジャズを紹介しています。 https://youtu.be/qIRA_VoQI6k ◎ファニ・デ・ラ・イスラ動画 https://youtu.be/9XD_cLqEsts >>>>>

  • ラ・モネタ&アベル・アラーナ グループ公演

    (domingo, 17 de noviembre 2024)   2024年4月21日(日)~5月3日(金祝) Show レストランGARLOCHÍ(東京・新宿)   写真/近藤佳奈 Fotos por Kana Kondo 文/金子功子 Texto por Noriko Kaneko    今年のGWのガルロチ・フラメンコ公演は、「グラナダの至宝」と称され日本でも高い人気を誇る踊り手、ラ・モネタを中心としたグループが登場した。共演には端正なスタイルと味のある踊りが魅力のアベル・アラーナ、カンテはガルロチ2度目の出演となるファン・デ・ラ・マリアと円熟味のある歌声のメルセデス・コルテス、ギターにはモネタが絶対的な信頼を置くミゲル・イグレシアスと、熟練の技と個性豊かな芸術性で定評のあるアルティスタが揃った。  今回鑑賞したのは公演3日目、内容はBプログラムだ。  1曲目はモネタのグラナイーナ。優美な青のバタ・デ・コーラで、美しいメロディーと一体となる踊り。ミゲルのギターが甘美で切ない音色を奏でる。胸に迫るようなファンの歌声が涙を誘い、始まりから珠玉の一曲を魅せてくれた。  メルセデスのカンテソロはアバンドラオ。ハスキーボイスでありながら澄んだ歌声が心地よい。伴奏のギターもキレ良く力強い演奏で、しっかりと歌を支える。  タラントを踊るアベルは、立ち姿が美しく身のこなしにグラシア(気品)が漂う。足技ではまるでリズムのマジシャンのように、緩急を自在に操るテクニックで観客を魅了した。  1部の最後はブレリアで締め、赤いドレスで踊るモネタの野性的な魅力が印象的だった。    第2部はアベルのソレア・ポル・ブレリアから。二人のカンテを楽しむように踊り会場を盛り上げる。観客をわくわくさせるようなリズム遊びと、次々に繰り出されるパソの嵐から目が離せない。  モネタはシギリージャを披露。眼光鋭く、指先まで力強さがみなぎり、その本能のままの踊りに圧倒される。足音が奏でる音色からは心の痛みが伝わってくるかのよう。その手に腕に肩に背中に、モネタの心が宿っていた。  ラストは全員によるアレグリアス。生き生きと喜びに満ちた雰囲気の中、リラックスして遊ぶように踊り、観客も大いに楽しんだ。    開幕序盤から素晴らしいステージを魅せてくれたモネタだったが、この日の公演が終了した後に体調不良を訴え、救急病院で受診したところ腎盂腎炎の症状がみられ安静が必要とされ、それ以降の出演は残念ながら叶わなくなってしまった。しかし他の4人のメンバーが、力を合わせてアイデアと趣向を凝らし、連日違うプログラムを用意。歌やリズム、踊りでその日しか観られない素晴らしい演目で観客を楽しませたという。    座長不在という難局に向き合いながら、より一層フラメンコの魅力が強く感じられるような舞台を届けてくれた今回のメンバーは、まさに一流のアルティスタであった。     [出演] バイレ(踊り) ラ・モネタ/アベル・アラーナ カンテ(歌) メルセデス・コルテス/ファン・デ・ラ・マリア ギター ミゲル・イグレシアス ======

  • スペインNews 11月号・2024

    (miércoles, 6 de noviembre 2024)   文・写真/志風恭子 Texto y fotos por Kyoko Shikaze    10月末のスペイン、バレンシアでの水害のニュースは日本でも大きく報道されたようですね。未曾有の災害に見舞われたバレンシア近郊の町々、そして被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。 バレンシアはスペイン東部、バルセロナから南へ下ったところ、アンダルシアからだと東の端、アルメリアから北へ上がり、ムルシア州の先にあります。フラメンコとはあまり縁がないように思えますが、舞踊家のハビエル・ラトーレはこの町の出身ですし、ここ数年の観光ブームもあってか、タブラオもいくつかあるようです。なお、この大雨の影響はバレンシアだけではなく、アンダルシアにも被害をもたらしました。フラメンコのメッカ、ヘレスでも大雨でポルベラ通りが川のようになって子供が流されているところや、ラルガ通りに入るところにある噴水の縁のところまで水が溢れ、ゴミ箱が流されていく様子のビデオがニュースなどで見られました。ヘレスのフェスティバルでお馴染みのビジャマルタ劇場近辺もかなり水が上がってきたようです。ヘレス郊外も大変だったようですし、マラガやウエルバでも被害があり、マラガ近郊では亡くなった方もありました。これ以上被害が大きくなりませんように。   《INDEX》 ・ファティギージョ賞 ・第15回セビージャ・ギター祭 ・追悼/ホアキナ・アマジャ   【ファティギージョ賞】  10月5日、イスラエル・ガルバン『カルメン』で日時閉幕した セビージャのビエナル 。前回から批評家やジャーナリストらが選出するヒラルディージョ賞が取りやめになったことを受け、ポッドキャスト番組ファティギータス( https://www.youtube.com/@Fatiguitas/ )を運営するジャーナリストのサラ・アルギホとアレ・メディーナが、毎日のように顔をあわせる仲間に声をかけ、ジャーナリストや専門家で賞を贈ろうということになり、10月9日、有志がアラメーダに集い、来ることができない人はメール投票の上、話し合いを行い、受賞者を決定。20日その授賞式がペーニャ、トーレ・マカレーナで行われました。公的な賞でも、賞金が出る賞でもないのにも関わらず、当日仕事のあった人をのぞき、ほぼ全ての受賞者が出席しました。  なお、受賞者は以下の通り。   カンテ/マリア・テレモート バイレ/『ムエルタ・デ・アモール』群舞 ギターソロ/ペドロ・シエラ カンテ伴唱/セグンド・ファルコン ギター伴奏/ヘスス・ゲレロ 楽器/ハビエル・ラバダン 最優秀作品/『ムエルタ・デ・アモール』 コンパス/エル・オルーコ 新人賞/ダビ・デ・アラアル 舞台賞/『カプリチョス』 マエストリア/アウロラ・バルガス 魔法の瞬間/『ロス・エヘス・デ・ミ・カレータ』イネス・バカンとペドロ・リカルド・ミーニョ 味わい賞/エミリオ・カラカフェ 出会い賞/ラ・カイータ、ラ・トレメンディータ カバーレス賞/マヌエル・デ・トマサ 名誉賞/マヌエラ・カラスコ ©︎ Fatiguitas    実は私も投票したのですが、基本多数決ということもあり、自分が推している人が必ずしも受賞とはなりませんでした。それでもほぼ納得のメンバーが受賞したと思います。個人的には新人賞のダビ・デ・アラアルや味わい賞のカラカフェ、出会い賞のトレメンディータとカイータなどがうれしかったです。 Archivo Fotográfico de La Bienal de Flamenco / ©Laura León     【第15回セビージャ・ギター祭】  10月22日から11月17日まで、セビージャで恒例、ギター祭が開催。今年は、メイン会場であるエスパシオ・トゥリーナでの公演が、ほぼ全部、前半クラシック、後半フラメンコとなっていたのが面白い試みでした。  初日10月31日は、このフェスティバルの主催者であるフランシスコ・ベルニエルの、アンダルシア・ギター・カルテットが前半、後半は中国人ギタリスト、カン・ワン。翌日11月1日は、前半がバロックギターのアニバル・ソリアーノ、後半がラモン・アマドールといった具合です。  普段はほとんどきく機会がない、他ジャンルのギターをお互いに知る機会になれば、という試みのようですが、これが良かったです。初日はファリャに始まり、現代音楽、舞踊音楽という展開でしたが、美しい音はもちろん、どうやって合わせているのだろうという間合いも不思議な現代音楽や、クアルテットがそれぞれに音を紡いでいく様子に魅了されましたし、翌日のバロックギターはフラメンコギターの祖とも言われるそうで、今のギターよりも小ぶりです。この日は17世紀の作曲家、ガスパール・サンスの曲を演奏。17世紀になってギターが民衆の間にも普及し始め、ポピュラーソングなどからの曲も多いそうで、ラスゲアードをしたりなど、リズム的にも曲調的にも、フラメンコを思わせるような曲があり、思いがけなく楽しく聴くことができました。  もちろん、フラメンコも満喫。カン・ワンははじめて生で聞きましたが、舞踊や歌伴奏の経験があまりないのかな、という印象。ソレア、グラナイーナ、タンゴ、タラント、などを演奏。ソロだからコンパスの伸び縮みがより強調されているのかもですが、キープすべきものもあるのでは、という気がしました。が、曲と曲の間に長めのおしゃべりをし、各曲を友人らに捧げるなどしていることもあるのか、聴衆の心をしっかり掴んでいたようです。    2日目のラモン・アマドールはレバンテからのタンゴといったように異なる曲種をつなげて演奏していくスタイル。舞踊伴奏のベテランなので、その影響もあるのかな。ビセンテ・アミーゴぽいところがいっぱいあったので好きなのだろうな、と。意外でしたが、ビセンテぽいフレーズでも自分があるのでただの真似にならないところもさすが。ちょっと歌ったのがまたうまくて感心。ただ、カホンとの共演はいただけませんでした。このフェスティバルはマイクなしなので、ギターの音はカホンにどうしても負けてしまうのです。パーカッションが必要なら、パルマか机を叩く、くらいじゃないと押されてしまいますね。 ©︎ Kyoko Shikaze    3日目、11月2日はアルフレド・ラゴスのソロと、ダビ・ラゴスとの共演で前半後半というものでしたが、これが良かった! アルフレドは今円熟期ですね、本当に素晴らしい。音を抜いていくような感じとか、新しい感覚もいいし、特にシギリージャは絶品。途中、サリーダの声のような音まで出てくる。一体どうなっているん?本当に素晴らしい。ダビの伴奏でもマリアーナの時、後半、タンゴになった最後に再びマリアーナのメロディ持ってきたりするのも小憎らしい。そして音が違う。マイクがないからこそ直接伝わってくる音の厚み、一個一個の音の確実な響き。弟ダビも声量がある歌い手なのだけど、マイクがなくてもバランスがいい。ポロ、マリアナとあまり歌われない曲の後にヘレスらしいブレリア・パラ・エスクチャル、カンティーニャ、ブレリアいう曲目のチョイスもいい。 ©︎ Kyoko Shikaze  なお、ダビは11月小島章司公演で、12月は中田佳代子公演でアルフレドと来日します。日本でこの二人の凄さを感じることができるチャンスですよ。     【追悼/ホアキナ・アマジャ】  10月22日、ホアキナ・アマジャがセビージャ郊外の病院で亡くなりました。  レメディオス・アマジャの末妹で、すぐ上の姉たち、マルタ、カルメンと、ラス・ペリグロというコーラスグループとして、ディエゴ・カラスコのライブやCDなどで80年代後半から活躍。もともとはマヌエル・モリーナの命名ですが、ディエゴと一緒に、カルロス・サウラ監督の映画『フラメンコ』の、マノロ・サンルーカルのアレグリアスの場面にも出演しています(マノロのオリジナルが収録された『タウロマヒア』ではマドリードの歌い手たちで録音しているので映画でのみの出演)。  また、2000 年には『サルサ・フラメンカ』というCDも録音していますし、ミゲル・ポベーダらの公演にも参加したこともあるそうです。   サルサ・フラメンカのプロモーションビデオ https://youtu.be/VQugsSTMtWs?si=arOfp2heGphuhqo-    まだ50代になったばかりだったのではないでしょうか。私は渡西まもなく知り合って、90年代前半頃までは行きつけのバルなどでよく顔を合わせていました。まだ50そこそこのはず。あまりにも早い。ご冥福をお祈りします。 生まれたばかりのアネ・カラスコをだいた姉レメディオスと 1990年©︎ Kyoko Shikaze ベルナルダ・デ・ウトレーラと。ウトレーラのカラコラで 1989年©︎ Kyoko Shikaze     【筆者プロフィール】 志風恭子(Kyoko Shikaze) /1987年よりスペイン在住。セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期修了。パセオ通信員、通訳コーディネーターとして活躍。パコ・デ・ルシアをはじめ、多くのフラメンコ公演に携わる。   ======

  • カサアルティスタ、リニューアルオープン!

    (viernes, 15 de noviembre 2024)   今年の7月に多くのフラメンコファンたちに惜しまれながら閉店した東京・四谷荒木町の老舗タブラオ、カサアルティスタがこの度リニューアルして11月8日から営業を再開しました。 開店初日、お店に足を運ぶと入口までの道のりの雰囲気はかつてと変わらないまま。その中で華やかな彩りを添えていたのが、階段の踊り場やエントランスホールに並べられたたくさんの祝花と、入口扉に飾り付けられたクリスマスデコレーションでした。 店内はすでにたくさんのお客様で大賑わい。誰もがこの日を待ち侘び、あちこちで会話の花が咲いていました。 リニューアルオープンの記念すべき初日のライブは、踊り手の正木清香さんの企画によるプログラム。セビジャーナスから始まり、正木さんのティエント、篠田三枝さんのアレグリアス、三枝麻衣さんのシギリージャと続き、休憩を挟んでの後半は浅見純子さんのタラント、パブロ・セルバンテスさんのソレア・ポル・ブレリアと、どの曲も見応えたっぷりの内容でした。翌日の2日目は日本フラメンコ協会(ANIF)プロデュースのライブ、3日目は愛好家たちが参加できるペーニャ企画と、盛りだくさんの3日間となりました。   今後の営業日は、火曜から木曜までがスペインバルとして営業し、週末と祝日にフラメンコなど各種ライブが開催される予定です。 バルとしてお料理やお酒を楽しむのも良し、タブラオとしてフラメンコライブで盛り上がるのも良し。新しいエンターテイメントスポットとして、これからまた多くの人が集まってくれることでしょう。 (写真)お店の運営を引き継いだ杉本さんと中島さん。 タブラオ カサアルティスタ https://tablao-casa-artista.com/ 〒160-0007 東京都新宿区荒木町3-7 駒ビル B1 Tel.03-6684-0356 営業時間: 火曜日 - 木曜日 18:00~23:00(L.O. 22:00、ドリンクL.O. 22:30) 金曜日 - 土曜日 ライブ内容によって営業時間が異なります。 定休日:月曜日 ======

  • 松田知也、第13回エルスール財団新人賞を受賞!

    (martes, 12 de noviembre 2024)  一般財団法人エルスール財団主催による第13回エルスール財団新人賞(フラメンコ部門)に、フラメンコダンサー松田知也さんの受賞が決定しました。  松田さんは10歳からフラメンコを始め、現在は小島章司フラメンコ舞踊団の主要メンバーとして活動。劇場公演からタブラオ・ライブまで幅広く活躍し、素晴らしい舞踊技術と洗練された表現力で高い人気を集めています。  なお、授賞式は12月15日(日)にエルスール財団記念館にて開催される予定です。 <贈賞理由>  私が、松田知也さんの踊りを拝見するようになって16年が経った。最初は、私が日本フラメンコ協会主催の「新人公演」の選考委員をつとめさせていただくようになった初年の2008年だった。その時、松田さんは最高賞である奨励賞を受賞された。また2013年には、河上鈴子スペイン舞踊新人賞も受賞されている。こうしたことから、松田さんはもう「新人」の枠には入らないという見方もできるかもしれない。でも、コロナ禍を経て松田さんは大きく変わられた。まったく新しいフェーズに入ったと言っても過言ではないだろう。とりわけ、評判の『棘の多い薔薇たち』シリーズにvol.6再演(2021年9月、於:アルハムブラ)から参加し、宣言通り「大輪の薔薇」を咲かせ、フラメンコ界から驚きの声が上がったのは記憶に新しい。  コロナ禍で、多くの踊り手が自分と向き合う時間が増えた。松田さんもそうした中で、自分の踊りの方向性を模索し、一つの答えを見出したように思われる。すなわち、手具(パリージョ、アバニコ、マントン)とバタ・デ・コーラ(裾を長くひきずるフラメンコ衣装)をきわめること。男性舞踊手のバタ・デ・コーラはスペインでは近年珍しくなくなった。でも、日本ではまだ使う人がそれほど多いわけではない。それに、一つ間違えば「女装」というレッテルを貼られかねない。だが、松田さんのバタ・デ・コーラ姿は、本当に美しい。長身の松田さんの操るバタ・デ・コーラは、迫力と繊細さの両方が備わっていて、彼の表現の幅を大きく広げたと言える。さらに、こうした新たな方向性に加え、フラメンコの大きな魅力である「ペジスコ」(スペイン語で「つねり」を意味する。フラメンコでは見ている者の心をきゅっとつかむ瞬間を指す)を感じさせる踊り手に成長されたことは、素晴らしい。「ペジスコ」のある踊り手は、残念ながら日本ではきわめて少ないのだ。  私はずっと見続けてきた一人の踊り手のこうした変化に感動を覚えた。そして、今後日本のフラメンコ界を背負っていくことになるであろう「シン知也」に、ぜひともエルスール財団新人賞を贈賞したいと思う。 (選考委員:野村眞里子) <松田知也プロフィール> 山形県出身。幼少期にはダンス全般、10歳でフラメンコを始める。 98年より本格的に小島章司氏のもとでフラメンコを始め、2001年「黒い音」以降、小島章司フラメンコ舞踊団の全定期公演に出演。08年日本フラメンコ協会新人公演バイレ・ソロ部門奨励賞受賞。11年フェスティバル・デ・ヘレス招聘公演「ラ・セレスティーナ~3人のパブロ~」に舞踊団員として出演 。12年ビエナル・デ・セビーリャ招聘公演「ラ・セレスティーナ~3人のパブロ~」に舞踊団員として出演し高評を受ける(ABC紙マルタ・カラスコ記者)。 13年河上鈴子スペイン舞踊新人賞受賞。17年小澤征爾音楽塾オペラ「カルメン」東京・京都・名古屋公演に出演。 17年・19年のCAFフラメンコ・コンクールにおいてファイナリストとなる。21年駐日スペイン大使館主催公演「ロルカ藝術大全 文学と音楽と舞踊を巡る」に出演。22年スタジオジュリナ主催「FLAMENCO Carmen」にてエスカミーリョ役を好演。これまでに、クリスティーナ・オヨス、ハビエル・ラトーレ、ドミンゴ・オルテガ、エルフンコ他数多くのスペイン人舞踊家から指導を受ける。現在はタブラオ、劇場公演に精力的に出演しながら小島章司フラメンコ舞踊団主要メンバーとして活動している。 ======

  • カンテフラメンコ奥の細道 on WEB no.42

    (lunes, 11 de noviembre 2024) 文/エンリケ坂井 Texto por Enrique Sakai Joaquín el de la Paulaのソレアー④  アルカラーのソレアーを代表するホアキン・エル・デ・ラ・パウラ(1875~1933)のスタイル④を取り上げます。  実を言えば、この④をホアキンのスタイルとする人もいればアントニオ・マイレーナの創作だという人もいて意見は分かれているのですが、一応ホアキンのスタイルという事にしておきましょう。  マイレーナはホアキンやアルカラーのヒターノ達との交流からアルカラーのスタイルを知り尽くした人であり多くの録音を残しているのですが、このスタイルもいくつかの歌詞で歌っています。  という事で例に取り上げるのは、もちろんアントニオ・マイレーナです。 (Letra) Yo te tengo〈compará〉 con la que está en el Castillo del Águila de Alcalá.   (訳) お前をアルカラー城の アギラの聖母様と 比べてみた。   ◎compará ⇒ comparada(比べられた) ◎águilaは鳥の鷲(ワシ)。アルカラーはCerro del Águila(アギラの丘)にあり、ここの城にアギラの聖母が祀られている。    8音節から成る3行詩。このスタイルがマイレーナ作だと言われる理由は、ホアキンのファミリーの歌い手達(マノリートやタレーガ)の録音に残されていない事、そしてマイレーナがこの地味なスタイルを4種類もの歌詞で歌い録音した事がひとつ。  しかもマイレーナはこの歌をアルカラーのソレアーと題して録音しているので何らかの関係があるのでしょうが、いろいろな推理ができそうです。  そしてよく聴いてみると、この歌はセルネータのあるスタイルによく似ており、恐らくはその影響を受けています。  このようにスタイルの見極めはなかなか難しいのですが、ひとつ言える事はひとつのスタイルが何の影響も受けずにある日突然全く新しいものが生まれるという事はあり得ず、すべての歌はそれまでの長い歴史の積み重ねの中で大なり小なり影響を受けつつ生まれてきたという事なのです。   【筆者プロフィール】 エンリケ坂井(ギタリスト/カンタオール) 1948年生まれ。1972年スペインに渡り多くの著名カンタオールと共演。帰国後カンテとパルマの会を主宰。チョコラーテらを招聘。著書『フラメンコを歌おう!』、CD『フラメンコの深い炎』、『グラン・クロニカ・デル・カンテ』vol.1~35(以下続刊)。   ※CD『グラン・クロニカ・デル・カンテ』シリーズを購入ご希望の場合は、アクースティカ( https://acustica-shop.jp/ )へお問い合わせください。(編集部)   >>>>>

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