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第5回全日本フラメンココンクール 受賞者コメント

(domingo, 23 de junio 2024)


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去る4月14日に東京の座・高円寺2で開催された第5回全日本フラメンココンクール本選の結果、各賞の受賞者が決まりました。

それぞれ入賞を果たした皆様からの受賞コメントと、審査員を務めたフラメンコ研究家の志風恭子さんからいただいた総評をご紹介します。


写真/李憲彦

Fotos por Norihiko Lee


主催:全日本フラメンココンクール事務局

後援:スペイン大使館、公益財団法人日本スペイン協会


B_伊藤笑苗_バイレ優勝.jpg 第5回全日本フラメンココンクール

伊藤笑苗

【バイレ部門・優勝】

「受賞を喜ばしく思うのと同時に、新たな責任を感じています。私の信じるフラメンコをより多くの方に楽しんでもらうためにはどうしたら良いか、私のできることは何か。幸運なことに、比較的私と年齢が近い世代には優れたフラメンコたちが多くいます。彼らと協力して、日本のフラメンコをさらに盛り上げていきたいと密かに企んでいます。なかなか一歩を踏み出すことが難しいですが、少しずつ、何かしらの形にしていきたいと思います。どうぞ暖かく、時に厳しく見守っていただけると嬉しいです。最後になりましたが、このように自分を見つめ直し成長する場を設けてくださった小松原庸子スペイン舞踊団に感謝申し上げます。ありがとうございました。」

 


C_黒須信江_バイレ準優勝.jpeg 第5回全日本フラメンココンクール

黒須信江

【バイレ部門・準優勝】

「最初に、この全日本フラメンココンクールにおいて、準優勝を頂けたことが出来てとても光栄であると共に、小松原庸子先生はじめ、スタッフの皆さま、審査員の皆さま、コンクール開催にご尽力頂いた皆さまへ感謝いたします。

表彰式で名前を呼ばれた時は、驚き、喜びと感動の入り混じった感情で、その後恩師のベニートガルシアと電話で話した時に、受賞の実感と嬉しさと感動が大きく込み上げてきました。今回このコンクールに出場しようと思ったのは、目標をおいて成長する為でした。練習期間は先生にアドバイスをもらいながら、これまでで歪んだり落ちてきた部分を見直し、もう一度組み立てていく感覚でした。ここで得たものは準優勝受賞と同じくらいの大きなトロフィーです。今後も素晴らしい芸術であるフラメンコへ真摯に向き合い、フラメンコの為に永遠に学び続けて行きたいと思っています。」



D_南豪_小松原庸子特別賞2.jpg第5回全日本フラメンココンクール

南 豪

【バイレ部門・小松原庸子特別賞】

「『小松原庸子特別賞、舞踊の方はシギリージャを踊られた南 豪』

審査発表で僕の名前が呼ばれた瞬間…。

初めてフラメンコシューズを履いた時、シロコ先生に出会った日、家族の顔、他界したお祖父ちゃんの顔で頭の中がいっぱいになり、涙が溢れ出てきました。

素晴らしい賞をいただいたこと、大変嬉しく光栄に思います。

小学5年生でフラメンコと出会い、高校は地元石川県を離れシロコ先生が居る京都の高校に進学しました。

僕の日常はフラメンコ一色です。

素晴らしい環境の中で、フラメンコを学ばせてもらえる事に感謝し、今回いただいた賞の名に恥じぬよう次のステージに向けてフラメンコと向き合っていきます。

ありがとうございました。」



E_齋藤克己_カンテ優勝.JPG 第5回全日本フラメンココンクール

齋藤克己

【カンテ部門・優勝/小松原庸子特別賞】

*受賞コメントはご辞退されました。

 


F_熊谷善博_カンテ準優勝.jpg 第5回全日本フラメンココンクール

熊谷善博

【カンテ部門・準優勝】

「コンクールですので、カンテ部門3回目の挑戦で準優勝を授かり、素直に嬉しく思います。挑戦条件について、プロアマ年齢性別不問という、懐の大きいコンクールを主宰されている小松原庸子先生、舞踊団事務局、そして、審査員の皆様に深く御礼申し上げます。

アフィスィオナードとして、フラメンコに片思いし始めてから40年近い歳月が流れましたが、仕事である医学生物学もフラメンコも、大枠のリベラルアーツの中に含まれるものとして、ともに長い間仲良く同居してくれました。踊りに加え、特にフラメンコのカンテホンドは東日本大震災被災後、水無し電気無しガス無し食べ物無しの凍える環境でも、ロウソク1本の明かりの中、単三乾電池1個のMP3プレーヤーから静かに伝わる心に響く音として、悲痛を癒してしてくれました。今まで通り、カンテに傾倒し、前に少しずつ歩いて行こうと思います。お世話になった皆様これからもよろしくお願いいたします。」



審査員総評:志風恭子

(フラメンコ研究家)

「日本でもたくさんの人がフラメンコを愛し、それぞれにフラメンコを、または、フラメンコで、表現しようと日々努力されていることを改めて感じさせてくれるコンクールでした。特にカンテ部門では、全体的にレベルが上がっており、決勝に進めなかった人でも前回より上達されていらっしゃる方もあり、頼もしく思いました。舞踊では今回、審査員全員が満点をつけるという圧倒的な強さを見せた伊藤さんの存在が大きかったです。舞踊にしてもカンテにしても基本の技術をしっかり学び、曲の特徴を理解することで、より一層素晴らしい舞台を見せることができるようになると思います。そのためには自習だけでなく、たくさんのフラメンコを見聞きして、引き出しを増やしていくことも重要ではないでしょうか。また舞台の上での歩き方なども振り付けの一部というつもりで気を配るといいかもしれません。日本のフラメンコの未来は皆さん次第だと思います。これからも頑張ってください。」


*news「第5回全日本フラメンココンクール 受賞者決定」の記事はこちらから


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