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faroles para futuros flamencos 〜未来への道標〜 vol.6

(viernes, 25 de octubre 2024)

 

大阪を拠点に活動し、劇場公演からタブラオライブまで日本各地で活躍する今人気急上昇中の若手フラメンコダンサー、ファロリート(Farolito)こと出水宏輝さんのエッセイを2か月毎に全6回、1年間にわたりお届けしています。

第6回となる今回はついに最終回。この連載エッセイを通して改めて感じたというフラメンコへの思いについて語っていただきました


文/出水宏輝

Texto por Kouki Demizu

 


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©大森有起

いつもご覧いただきありがとうございます。

「faroles para futuros flamencos 〜未来への道標〜」ついに最終回を迎えました。

 

このエッセイは、フラメンコを志したきっかけや、留学時代の話、ダンサーとしての現在の話などを執筆いただきたい、と担当の金子功子さんからご依頼いただきました。

 

実は僕自身「エッセイ」にトラウマがありまして…(笑)

 

大学の卒業論文でフラメンコについて書いた際に、大学教授から「エッセイが多すぎる! 卒業論文に自分のこと書きなさんな!」って怒られながらも卒業させてもらった出来事がありました。(笑)

 

ですが、この執筆を続けている間にもライブや公演、クルシージョなどで地方へ行かせていただいたときに「ファロさんのエッセイ拝見してます!」「Flamencofan毎回楽しみにしています!」と言っていただく機会が多くなりまして、日本語が下手な割には続けてきてよかったなと感じています。

 

ついに最終回。タイトルにもあり、自身のフラメンコにも直結することについてお話ししたいと思います。

 

『faroles para futuros flamencos 〜未来への道標〜』というタイトル。

 

「今度エッセイを書くんやけど興味惹かれるような読み甲斐のある内容、かつ誰かのために役に立つ情報を書きたいんやけど、良いスペイン語ある?」

意図にピッタリ当てはまるスペイン語に悩んだ僕は、当時、スペイン在住であった瀬戸口琴葉さんに相談しました。

 

悩みに悩んで綴られたタイトルは、

【街灯(faroles)が未来のフラメンコ/フラメンカたちのために(para futuros flamencos)たとえ小さな灯でも一助となるように。】

そんな意味が込められました。

 

読んでくださる方がいるから、書くことができる。

 

フラメンコも同じで、

見にきてくださるお客様がいるから、より良いクオリティで披露することができる。

フラメンコというナマモノならではの熱さや迫力を伝えるには、1人で動画を撮って披露しても仕方がなく、現地にお客様がいるからこそフラメンコの良さを感じ取ってもらえる=伝えることができる。

 

小さな行動の重要性と、感謝を改めて実感させていただいたエッセイでした。

 

思っていることや感じていることを言葉にするのは難しいけれど、この経験も今後のフラメンコ活動において役立つことだと感じています。

 

昔から「誰かの何かになりたい」

そう思いながら日々、フラメンコの練習に励んでいます。

 

喜んで、怒って、哀れになって、楽しんで。

時には泣いて、悔しくなって、切なくもなって儚くもなってほしい。

忘れ去られていた感覚を取り戻したり

新しい感情を身に感じてもらえたり

胸ぐら掴まれるように心を掴まれたり。


そんな人間という動物の新鮮な感情を、

それぞれの魅力を、

フラメンコを通してお伝えできたらいいなと思っています。

 

誰かのために光を灯せるように、これからも頑張ります!

 

 

最後になりますが、ここまで読んでいただいた読者の皆様、Flamencofanの金子さん、関係者の皆様方、本当にありがとうございました。


2410_出水phクラス風景

(写真)クラスの様子 内田好美フラメンコスタジオCasa Rábanoにて



出水宏輝プロフィール写真 ©Shigeto Imura
©Shigeto Imura

【プロフィール】

出水宏輝(Kouki Demizu)/10歳の時に石川敬子フラメンコ教室にてフラメンコを始め、田中光夫氏にギター・カンテを、舞踊・パルマを棚原美和氏に師事。14歳のときにタブラオ ロス・ヒターノスで男性舞踊手としてプロデビュー。2014年、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の1期生として1年間スペイン留学。2018年第1回全日本フラメンココンクールで努力賞、2019年日本フラメンコ協会第28回フラメンコ・ルネサンス21「新人公演」で奨励賞、2021年第10回エルスール財団新人賞(フラメンコ部門)を受賞。

また、2018年摂南大学入学宣誓式にて、在学生300名以上とフラメンコのフラッシュモブを大阪城ホールにて実施。

現在、大阪を拠点としながら全国各地で精力的に活動している。


☆活動情報はこちらから。



【次回予告!】

連載期間中、大好評をいただきましたこのエッセイも今回が最終回となります。

「ファロさんの連載が終わってさみしい…」と思っている皆様に朗報です!


12月20日(予定)から出水さんの新連載「Dr.ファロのフラメンコ・クリニック」がスタートします。

ソロや群舞の踊りの事はもちろん、パルマやコンパス、練習方法や留学のことなど、フラメンコにまつわる様々なお悩みにファロさんがナイスな!?アドバイスを処方してくれます。


その新連載スタートにあたり、皆様の質問を大募集します!

ご質問を採用させていただいた方には、500円のギフトカードをプレゼント☆

練習生・プロ・セミプロ問わず、ファロさんにお悩み事を診察してほしい方は《質問内容・お名前(&ペンネーム)・電話番号》をご記入の上、 info@flamencofan.net までご質問お待ちしています!(編集部)


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